耐食性の促進試験

耐食性の評価には、結果が出るまでに長い時間がかかります。
ですので、「促進試験」という方法を用いて評価するのが一般的です。


耐食性の促進試験には、塩水噴霧試験機という専用の試験機を使用します。
35℃の温度設定の試験機の中に、試験板を入れ、そこに霧状の5%濃度の塩水を連続して吹きかけます。




試験板は塗装後、試験機に入れる前にカッターナイフを使い、塗膜の下の素材表面まで到達するくらい力を入れ、大きくバツ印の切り込みを入れます。

ちなみに、このバツ印を「クロスカット」といいます。
クロスカットというと玄人っぽく聞こえるので、かっこいいですよ。

塩水噴霧試験後、試験板を取り出して塩水をふき取った後、クロスカットの上にセロファンテープを貼り、力を入れて思いっきり剥がします・・・
そして剥がれた幅(切り込み線から一番長い幅の距離)を記録します。



左の写真は片側剥離幅最大3mm、右の写真は片側剥離幅はセロテープの幅で剥離、という評価結果になります。


この塩水噴霧試験では、塩水は切り込みから素材に達しますが、塗膜と素材の密着性が弱いとサビが塗膜と素材の間に浸透していきますので、剥離幅は広くなります。
さらに言うと、密着性が弱い塗料だと、塩水噴霧する時間が60時間程度で大きく剥がれてしまいます。

逆にこれが密着性が強い塗料になると、480時間塩水噴霧しても塗膜は剥がれない、という良い結果になります。


(塩水噴霧480時間って、実際の何年分にあたるんだろう・・・)

って、当然疑問に思いますよね。

これが簡単に答えが出ない問題なんですね~。

製品が設置される場所が屋内なのか屋外なのか、によっても違います。
当然屋外の方が雨風に晒されますからね。
また製品が沿岸部に設置されると、空気中の水分も塩分濃度が高いので、そのぶんサビの進行は早くなります。

ですから、あくまでも耐食性の目安として、塩水噴霧試験60時間よりも480時間もつ塗料の方か8倍長持ちする、と考えて下さいね。



耐候性の促進試験についてのコラムは、こちら

碁盤目試験についてのコラムは、こちら



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